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離乳食の始め方と大事なポイント。初期・中期・後期など段階別の進め方


赤ちゃんは、生後5か月頃から離乳食の時期に入ります。
この時期にママが気になることといえば、離乳食の始め方・進め方。

さらに、離乳食と授乳のバランス・スケジュール・量・献立・食材・レシピ・調理方法・・・などなど、数え出したらきりがないほどです。

ここでは離乳食に対する考え方と注意点。離乳食初期・中期・後期の献立、メニューと調理方法について、ママの気になることを段階別にまとめました。

離乳食を始めるのはいつから?離乳食の始め方と大事なポイント

思ったように離乳食が進んでいないと、「うちの子、大丈夫?」と心配になるママも多いでしょう。
でも、焦りは禁物です。

離乳食において大事なことは「個人差があるため焦らないこと」

離乳食の進め方で押さえておきたいポイントを2つ挙げました。

1.赤ちゃんの食欲や発達の状況に合わせて離乳食の量を調整
赤ちゃんの体の発育に若干の個人差があるように、離乳食も初めからたくさん食べる子、なかなか食べてくれない子など、十人十色。

離乳食のスタート時は、順調に離乳食が進まないこともよくあること。一進一退は珍しくないのです。
赤ちゃんも初めて口にする食事に、すぐ慣れるわけではありません。

ママが焦らずに、ゆったりとした気持ちで離乳食の生活と向き合うことができれば、その思いは赤ちゃんにも伝わります。
離乳食の量はその時の状況に合わせて調整することも大切です。

2.成長曲線のカーブに沿って成長しているかどうかを目安に
離乳食の進め方は個人差によるものが大きいだけに、初期、中期、後期で必要とされる食事の量、種類はあくまでも目安として把握しておくことが重要です。

離乳食が思うように進まない場合、赤ちゃんの体重、身長を記録し、母子手帳に記されている「成長曲線のカーブ」に沿って成長しているかどうか確認しましょう。
おおかたカーブに沿って成長していれば問題はないと思われます。

どうしても不安がある場合や、離乳食を始めて1か月以上経過しても、まったく進歩が見られない場合は、かかりつけの小児科医に相談してみてください。

量は?時間は?離乳食の始め方と進め方の大まかな目安、スケジュール

離乳食は月齢に合わせて、離乳食初期(生後5~6か月)、中期(生後7~8か月)、後期(生後9~11か月)に分かれます。

離乳食スタート時の生後5~6か月頃の赤ちゃんは、おすわりができるようになり、大人が食事をしていると食べたそうにしたり、おもちゃを口に入れてなめる仕草をしたり、普段の行動にも食への興味が顕著に表れてくる時期です。

離乳食を始める時期を判断する目安は、次の2点がポイントになります。

・赤ちゃんの月齢が生後5~6か月
・食べることに関心がある仕草が見られるようになった時


離乳食の開始時期は、1日の授乳時間のうち、空腹感の多そうな1回を離乳食にすることから始めます。
ただし、最初の頃は小さなスプーンで1さじずつあげていき、1か月を過ぎた頃から、離乳食を2回に増やしていきます。

離乳食の献立、メニューの進め方としては、次の3ステップが基本です。
step1 最初の1週間は「10倍がゆ」だけ
step2 2週目から1~2日に1種類ずつ、にんじん、かぼちゃなどの「野菜ペースト」を少しずつ加えていく
Step3 野菜ペーストに慣れてきたら「豆腐、白身魚のペースト」を加えていく
情報参照元:離乳食の進め方の目安 厚生労働省

離乳食の具体的な進め方については、「離乳食初期(ゴックン期)の野菜・果物・豆腐・魚などの調理、献立(レシピ)と進め方」で詳しくふれていますので、参考にしてください。

離乳食の味付けは?アレルギーにはどう配慮すればいい?

アレルギー反応を配慮して、初めてのものは少しだけ。

赤ちゃんの場合、アレルギー性皮膚炎かそれ以外の湿疹か、素人が見分けるのは難しいことも多いです。
食物アレルギーだと正しく判断するには病院で血液検査を受けることが一番ですが、離乳食のあげ方によっても、アレルギーかどうか知る手がかりになります。

まず、赤ちゃんに初めて食べさせる食材はどんなものでも、1日1種類、スプーンで1さじからスタートすることです。

食べた後、皮膚が赤くなったり、嘔吐やせきが続くようになったり、体に何らかの症状が出たら、食べさせるのをやめて医師に相談してください。

アレルギーと思われるような症状がなければ、少しずつ量を増やし、他の食材を試していきます。

具体的な方法は以下のサイトを参考にしてください。
アレルギーに配慮した、「離乳食初期の進め方」が1か月のカレンダーでわかりやすく紹介されています。

「離乳食初期の進め方」子育て応援団

赤ちゃんに食べさせてはいけないもの

食物アレルギーの懸念から、赤ちゃんの月齢に合わせて、食べさせて良いもの、いけないものが異なります。

特に注意したいのは、卵、小麦粉、はちみつです。卵は卵黄より卵白にアレルゲンになりやすいので慎重に与えてください。
1歳以降に卵をあげても問題はないといわれています。

また、はちみつ、黒砂糖はボツリヌス菌が含まれている可能性もあるため、1歳未満の子どもに食べさせることはNGです。

離乳食初期、中期、後期で食べさせていけないNG食材と味つけに関して表にまとめました。

赤ちゃんに食べさせていけない主な食材
時期・月齢 食べさせてはいけない食材 味つけ
初期
5~6か月頃
きのこ類、肉類、ベーコン・ハム・ソーセージ、青魚、甲殻類、刺し身、そば、うどん、パスタ、納豆、牛乳、ヨーグルト、チーズ、卵、はちみつなど 素材の味で調整
中期
7~8か月頃
きのこ類、ベーコン・ハム・ソーセージ、赤身肉、鶏もも肉、青魚、刺し身、そば、パスタ、チーズ、卵白、はちみつなど 素材の味やだしで
塩、砂糖はほんの少しの量ならOK
黒砂糖、はちみつはNG
後期
9~11か月頃
ベーコン・ハム・ソーセージ、そば、甲殻類、刺し身、はちみつなど 砂糖、塩は少量
しょう油は香りづけ程度の量
黒砂糖、はちみつはNG

ママの味方、ベビーフードを上手に活用

一昔前に比べ、ベビーフードのバリエーションも豊富になり、現在市販されているものだけでも500種類を上回ります。

働いているママたちも増えているため、ベビーフードを活用する割合も高くなっています。
厚生労働省が平成17年に行った、乳幼児栄養調査によると、8割近くのママが何らかの形でベビーフードを利用しています。

その中で、利用した人たちの半数近くが「食べ物の種類が異なっている」「離乳食を作るのが面倒」と回答しています。

いつも頑張り過ぎの状態ではママも疲れてしまうので、時には上手に力を抜きながら、離乳食を作っていきましょう。
そして、忙しい時や、お出掛けの時はベビーフードを賢く利用しましょう。
そのためのポイントをまとめました。

ベビーフードを利用する際に気をつけたいこと

・赤ちゃんの月齢に合わせたものを選ぶ
・原材料に何が含まれているか確認し、アレルギー食材が明記されているものは1さじずつあげる
・できるだけ安全性の高い、信頼できる業者が販売しているものを選ぶ
・賞味期限を確認し、一度開封したものは冷蔵庫で保存し、できるだけ早く食べ切る
・ベビーフードの容器に一度口を付けたものは保存に適さないので、食べ切れる量だけ取り出す
・ベビーフードを日常的に使うことはできるだけ避け、他の食材と一緒に栄養バランスの良い離乳食を与えるように努める

初期・中期・後期のおすすめの離乳食の献立・メニューと食材の調理方法

離乳食初期(ゴックン期)の進め方はゆっくり、10倍がゆを中心に1、2種類の食材から

離乳食初期のスタート時は、1日1回、「10倍がゆ」を1さじずつ食べさせていくことから。

この時期の赤ちゃんは母乳やミルクで大半の栄養を摂っているので、離乳食の後、母乳やミルクを欲しがるようであれば、飲みたい分だけ与えます。

おかゆを1~2週間程度続けて、慣れてきたらにんじん、大根、かぼちゃなどの野菜のペーストにトライし、さらに、しらす、鯛などの白身魚、豆腐のペーストを加えていきます。
調理方法はゆでる、煮る、またはレンジで温めて食材を軟らかくしてから、ミキサーかすりばちで、ペースト状になるまでつぶします。食品の固さの目安はプレーンヨーグルトのような、ベタベタしたテイストです。

その他、離乳食初期に食べられる食材や量、調理方法に関しては「離乳食初期(ゴックン期)の野菜・果物・豆腐・魚などの調理、献立(レシピ)と進め方」で詳しく説明していますので、参考にしてください。

離乳食中期(モグモグ期)の進め方。1日2回で少しずつ食材を増やす

離乳食中期は上下の歯が生え始め、赤ちゃんの口に食べ物を入れた時に、舌で上あごに押し付けて、モグモグとつぶして食べることができるようになってきます。
そのため食品の固さは、舌で簡単につぶせる「豆腐」の軟らかさを目安に。食材の大きさは2mmぐらいのみじん切りが適切です。

離乳食の回数は1日2回に増え、鶏ささみ、赤身魚なども食べられようになります。
食べても良い食材が増えるにつれ、いろんな食材の味や舌ざわりを楽しんでいけるように工夫しましょう。

その他、離乳食中期の食材や量、調理方法に関しては「離乳食中期(モグモグ期)の野菜・果物・大豆製品・魚などの調理、献立(レシピ)と進め方」を参考にしてください。

離乳食後期(カミカミ期)は1日3回の食事のリズムを作る時
離乳食を始めて4か月目の後期に入ると、食事のリズムにも慣れてくる頃です。
食事の回数は、これまでの1日2回から3回になります。

食べ方もだいぶ成長してきて、食べ物を舌でつぶすだけでなく、歯ぐきでかんで、つぶすようになります。
食材の形は5mmぐらいの粗みじんで、バナナくらいの固さを目安に調理してください。

また、後期はハイハイ、つかまり立ちをするようになり、自分の手で食べたがる時期。
手づかみで食べやすい献立、メニューも取り入れていきましょう。

3回食になれば、家族と一緒に食事をすることも可能になるので、家族との団らんを楽しみながら、食育などの教育も少しずつ行っていくことが大事です。

その他、離乳食後期の詳細については「離乳食後期(カミカミ期)の野菜・肉・魚などの調理、献立(レシピ)と進め方」を参考にしてください。

離乳食完了期(パクパク期)の進め方、食材、調理法について
離乳食も1歳~1歳半ぐらいで完了期を迎えます。
この頃になると、前歯が上下で2本ずつ生えてくるので、前歯で食べ物をかみ切れるようになります。

ただし、奥歯が生えてきてかみ砕くことができるようになるまでは、基本的に離乳食後期と同じような食事を与えます。

子どもの口の中を見て食の形態を考える
離乳食から固形食に変える場合は、口の中を見てあげることも大切です。
奥歯が生えていない段階で、固いものを与えるとかむことができず飲み込んでしまうため、それが原因でかまない癖がついたり、吐いてしまったりします。

これに関しては日本小児歯科学会が提案している「歯から見た離乳食の進め方」で詳しく説明されています。

完了期の食材の固さは奥歯でつぶせる程度に
えび、たこ、いかなどの甲殻類やこんにゃくなども小さく切って与えることはできますが、決して食べやすい食材ではありません。
弾力性のある食材は細かく切って軟らかく煮るなど、咀嚼して飲み込みやすい形態にしてください。

完了期に適した食材の固さは、奥歯でつぶせる程度。
食材の大きさは1cm程度の角切りを目安に調理し、慣れてきたら少しずつ大きくしていきます。

味つけは大人の1/2の量を目安に
味つけは薄味を基本に。大人の味つけの1/2が目安です。
みそ、しょう油、砂糖、塩、マヨネーズ、トマトケチャップなどを少量、加えていくようにしてください。

甘味料として黒砂糖、はちみつを使う場合は、乳児ボツリヌス症予防のために必ず1歳を過ぎてから。
乳児ボツリヌス症を発症すると、赤ちゃんが便秘気味になり、全身の筋肉が麻痺するため無表情になったり、手足の動きも悪くなったりしてきます。

重症の場合は死に至る危険性もあるため、注意しなくてはなりません。

おやつの与え方と卒乳へのステップ
離乳食完了期は離乳食から普通の幼児食へ移行する時期であると同時に、卒乳の時期でもあります。

離乳食が1日3回になり、母乳やミルクを与える回数、量が減ってきたら卒乳のタイミング。

ミルクの場合は哺乳瓶をやめて、コップで飲む練習をしていきましょう。
寝る前に授乳をしていた場合は、本の読み聞かせなどをして気を紛らわせて、母乳やミルクを飲ませない方向に導いていきます。

中には「ママに嫌われた?」と不安になる子もいますので、そんな時は「おっぱいとさよならしようか」と優しく声かけをしていきましょう。
子どもが泣き出したら、抱きしめるなどして愛情表現も忘れずに。

おやつは1日1、2回与え、離乳食で摂り切れない栄養分をカバーしていくと良いでしょう。
ただし、チョコレートやクッキーなど甘いお菓子は控えるようにしてください。

食事に集中できるような食事環境
歩けるようになってくると、赤ちゃんも興味のある方向へドンドン気持ちが向かっていきます。
食事中にテレビがついていたり、大人がスマホをいじったりしていれば、子どもも食べることに集中しなくなります。

食事中はテレビを消し、おもちゃを片付け、家族全員が食卓を囲んで、食事をするように習慣づけましょう。